ソーントン指揮セクエンツィア ヒルデガルト・フォン・ビンゲン ヴォイス・オブ・ザ・ブラッド(1994.10-11録音) 

久しぶりにセクエンツィア(中世音楽アンサンブル)によるヒルデガルト・フォン・ビンゲン。
千年近くも前のドイツの女子修道院長であったヒルデガルトのあまりに美しい聖なる歌たち。中世の思想をそのまま現代に当てはめるのは困難だが、しかし、宗教を超えた信仰という意味では、徳目の一つとして聖なる音楽を認めるのも良かろう。

人の言葉によって悟る者は
人の言葉によって迷う。自己に徹せよ。

外には何もないそうだ。
すべては自分の心が生み出したものだと。

ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:ヴォイス・オブ・ザ・ブラッド(血の声)
・おお血の赤さよ(聖ウルスラへのアンティフォナ)
・したたる蜂蜜は(聖ウルスラと11,000の処女へのレスポンソリウム)
・三位一体に賞賛あれ(三位一体を讃えるアンティフォナ)
・朝課の賛歌(聖ウルスラの祝日用の聖務日課)
・おお教会よ(聖ウルスラへの自由なセクエンツィア)
・器楽曲(ヒルデガルトの「おお、緑に輝く若枝よ」に基づく)
・おお永遠の神よ(御父たる神へのアンティフォナ)
・おおいと甘き恋人よ(処女たちのシンフォニア)
・われらの王は速やかに(罪なき者へのレスポンソリウム)
・おお高みで響く血の流れ(アンティフォナ)
・ウルスラの血の声と(聖ウルスラに)
・器楽曲(ヒルデガルトのD旋法に基づく)
・おお処女たる教会よ(教会へのアンティフォナ)
・今や教会の母なる心は喜ばん(教会へのアンティフォナ)
・おお測り知れぬ教会よ(教会へのアンティフォナ)
バーバラ・ソーントン指揮セクエンツィア(中世音楽アンサンブル)(1994.10.30-11.3録音)

聖女ウルスラと、ケルンで野蛮な兵士たちの犠牲となったとされる11,000の処女たち、そして教会を幻視したヒルデガルトのヴィジョンに基づく作品集。
すべてが因果体験の中にあることを知るが良い。
キリスト教においてもどうにもならなかった、そしてヒルデガルトの音楽をもってしても根本的な解決には至らなかった生死の問題の解決策が千年を経てようやく得ることができるようになったのだ。

O rubor sanguinis (Antiphon to St.Ursula)

Instrumental piece (based on Hildegard’s “O viridissima Virga”)

O aeterne Deus (Antiphon to God the Father)

録音から30年。ここには永遠がある。虚心に耳を傾けるべし。
バーバラ・ソーントンは1998年11月8日、脳腫瘍のため48歳で亡くなっている)

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